50年ぶりに見つけたペインシード
旅先のひょんな出来事がきっかけで、胸の奥に根深く張っていた大きな何かの根っこが取れて、
その途端に驚くほどの涙が出て、3日間気がつくと泣いていました。
誰かと別れたとか、悲しいことがあったとかということではないのに、
こんなにも涙が出続ける状態にただただ驚き、気づくと笑いながら泣いていました。
50年以上も持ち続けていた、自分の思い込み、自分の勝手な刷り込みに気づいてしまったのです。
敢えて表現するならば、それは、今考えると些細な、
でも、子供の頃の私にとっては、あまりにも大きすぎるペインシード(苦しみの種)が、
胸の奥に植えられました。それは、大人になるにつれて、
知らないうちにどんどんと根を下ろして、感情や感覚や愛情や心や精神まで、
あらゆることを支配していた気がします。
食べることにも関心を無くすほど泣けて仕方のない時間は、まるで予め用意されていた様に、
仕事と仕事の間にポカリと空いた一人だけで過ごす3日間でした。
そして、また普通の仕事に戻りました。今までと変わらない生活。
でも、見えてくる景色や人の表情はまるで違う気がします。仕事に対しても、
人に対しても、自分に対しても「嘘」がつけなくなりました。
いろいろなことを押し殺して耐えて「今の時間」を無難に過ごすことなど、
耐えがたい無駄な時間にすら感じてくる。
だから思うのです。やっぱり、心を込められる、感動をシェアできる仕事をしよう、と。
かけがえのない時間を愛すべき家族や友人と過ごそう、と。
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